企業オリジナルChatGPT環境を構築支援するファインチューニングサービスの提供開始
AI事業の主要サービスである特化型LLMのカスタマイズサービス「WAVE」(以下、「WAVE」)より、
企業の特性に合わせ、高効率かつ高性能なカスタマイズを実現するChatGPT環境におけるファインチューニングサービスの提供を開始しました。
背景
AI技術の急速な進化に伴い、ChatGPT(※1) が働き方に大きな影響を及ぼすと言われています。
マーケティング、社内コミュニケーション、問い合わせ対応などの広い範囲の業務の効率化が期待されている一方で、
特定情報を元にした領域や専門分野についてはそこまで詳しくないことがあります。
特に、企業では取り扱う膨大なデータに合わせたChatGPTの活用方法においては社内でノウハウがないなどの声もあります。
そこで、企業が持っているデータをChatGPTに再学習させ、特定の業務に合うようにファインチューニング(※2) することで、
マーケティング、社内コミュニケーション、問い合わせ対応などを、企業情報に基づくアウトプットとして品質および効率化を加速させます。
(注)
※1 OpenAIが2022年11月に公開した人間の知能近いコンピュータープログラム
※2 ChatGPTを特定の業務に合うように調整・カスタマイズすること
サービス概要
本サービスは、企業ごとにカスタマイズしたChatGPTを構築するオーダーメイド型開発支援サービスです。
既存のChatGPTに企業の各データを追加学習させ、大量の文章やデータから企業データに紐づいた、
様々な業界やニーズに対応するChatGPT環境を提供いたします。
また、チューニングしたChatGPTは外部システム(※3)への連携も可能としており、企業のデジタル化を促進します。
本サービスは既存AIを基に構築するため、1から行う新規開発に比べ、かかる時間およびコストを抑えて開発することが可能です。
(注)
※3 SlackやTeamsなど、企業で既に利用している外部システム
[具体例]コールセンター業務に当てはめた場合
コールセンター業務に当社のWAVEサービスを導入する場合、
企業独自に持つ情報を追加学習させることで金融業界や通信業界など各業界特化型のチャットボットを作ることが可能です。
具体例の図のようにChatGPTにファインチューニングした場合、
アカウント関連の質問に対して下記のような回答を自動で行います。
質問:
「アカウントのパスワードを忘れてしまいました。どうすればリセットできますか?」
通常のChatGPT回答:
「アカウントのパスワードをリセットする方法は、使用しているサービスやウェブサイトによって異なります。」
ファインチューニングを行ったチャットボット回答:
「パスワードをリセットするには、ログインページの「パスワードをお忘れですか?」リンクをクリックしてください。
その後、登録済みのメールアドレスを入力すると、パスワードリセットのリンクが送信されます。
そのリンクをクリックして新しいパスワードを設定してください。」
このようにChatGPTに企業の持っているデータをファインチューニングさせることで企業独自の回答ができるようになり、
オペレーターの軽減負担だけではなく、一貫性のある応答によりオペレーション対応の品質向上を実現します。
ファインチューニングサービス詳細
◼︎課題整理・プランニングサポート
企業が抱える特徴や課題、目指すゴールを理解し、その企業に最適な計画や提案を行います。
必要に応じて、システムや業務改善のアプローチに向けた細かい調整を検討し、各業界に合わせた最新の成功事例を調査し、
適切な戦略を推進します。
◼︎データ管理・改善サポート
企業の持つドキュメントやデータをChatGPTに取り込むための情報精査や、様々な形式からデータ変換の対応も可能です。
併せて、新しい機能の導入や既存機能の改善に関する提案をいたします。
◼︎学習・育成サポート
企業の特性にあわせた追加学習を行い、課題解決、業務効率、生産性向上につながる構築を行いシステムの精度と応答性を最大化します。
◼︎技術サポート
トラブルシューティングの自動化など、技術サポートとメンテナンス業務を効率化し、
迅速な問題解決とシステムの安定した運用を支援します。
ファインチューニングの詳細調整の成果を、定量的・定性的な評価指標を設け評価し、定期的に結果を見直し、
必要に応じて改善計画を立案し実行します。